米の価格に翻弄される農家 期待する市場価格は「5キロ3500円」 30年先も地域の田んぼを守りたい


連日お伝えしているお米の話題です。
米の価格に翻弄されるのは消費者だけではありません。
田植えシーズンを迎えた米農家を取材しました。

雨の中、田植えを進めるのは伊佐市で毎年およそ90トンの米を収穫する農家です。
いまの米の価格の変動を率直にどう感じているのでしょうか。

エコファーム永池 久松淳一 代表理事
「価格はやはり今まで赤字ベースくらいの価格だったので今価格が上がってきて良かったなと思っている」

肥料や農薬にかかる費用や人件費など、収穫までに必要な経費が年々増える中、おととしまでは4年連続で赤字。
米の価格高騰にむしろ安心したと話します。
しかし、4000円台で消費者に届いてることについては。

エコファーム永池 久松淳一 代表理事
「消費者が買っている価格からすれば我々が受け取っている米の代金はそんなに沢山ではない」

集荷業者に売り渡している玄米は5キロおよそ2200円。
スーパーなどの店頭の価格からは2000円ほどの差があります。
経営は決して楽な状況ではありません。

この田植え機も1台150万円。
農機具1台1台も高価な上、機械の更新も必要で何かと費用がかさみます。
そうした中、農家として期待する市場価格はというと「5キロ=3500円」です。

エコファーム永池 久松淳一 代表理事
「今後また20年、30年先も地域の田んぼを守っていけるだけの収入があって、消費者のみなさんにも喜んでもらえるものを生産できれば」

 
「KKBみんながカメラマン」